伊吹翼がアイドルになれたワケ
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1: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:30:47.78 ID:+B7wJAsK0
※独自解釈です。

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2: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:32:56.49 ID:+B7wJAsK0
『その金髪、染めてるんですか?』

そう聞かれることは沢山ある。 昔からずっとアイドルになった今でも

昔は聞かれるだけで嫌な質問だったけど、最近のわたしは決まってこう答えてる。
以下略 AAS



3: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:33:39.94 ID:+B7wJAsK0
周りの同年代の子、それにお父さんもお母さんも、お姉ちゃんもお兄ちゃんもみんなみんなみんな黒髪なのにわたしただ一人だけ金髪だってことに

『隔世遺伝』? って言うらしくて、未だによくわからないけど、わたしの髪の毛は『ヘン』だってことはちっちゃいわたしでもわかった。

小学校に入ればみんなわたしの髪の毛を見てきて、綺麗だって誉めてくれる子も居たけど、それ以上にわたしは『ヘン』な目で見られた。
以下略 AAS



4: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:36:26.13 ID:+B7wJAsK0
小学校中学年になったころにはわたしはすっかり暗くなっちゃって、嫌いな髪の毛はお姉ちゃんの反対を押しきってバッサリ、ちなみにこのトラウマは根強く残っていて、わたしは今でも髪を伸ばすのに抵抗がある。

人に自分の髪の毛を見られたくない、って意識してもこの金髪は誰よりも強く強く主張して

黒く染めたいって両親にも言ったけど、わたしの髪質はあんまり強くないらしくて、1週間やそこらで金でも黒でもない、ぐちゃぐちゃな汚い色になっちゃった。
以下略 AAS



5: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:37:40.52 ID:+B7wJAsK0
そんなわけで内向的になって外にも出なくなったわたしの趣味と言えばもっぱら家で出来ること、遊びの妄想とアイドルの出てるTVを見ることだった。

お姉ちゃんとお兄ちゃんはわたしと違って外で沢山遊んでて、その話を聞いてわたしならこういう風に遊びたいなぁって妄想するのは楽しくて、これは今でもよくやってる。

それでもう一つの趣味だけど、テレビで歌って踊る綺麗なアイドルはわたしにとって憧れそのものだった。
以下略 AAS



6: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:38:25.82 ID:+B7wJAsK0
そしてわたしが特にハマったアイドルは、中1の夏に知った今や国民的なスーパーアイドル『星井美希』ちゃん。

ちなみにわたしは美希ちゃんが本格的に売れる前から追いかけていた結構な古参ファンだったりする。 ちょっぴり自慢。

美希ちゃんはわたしと同じくらいの年なのに堂々としててとにかく綺麗でかっこよくて可愛くて
以下略 AAS



7: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:39:31.41 ID:+B7wJAsK0
そしてある日、わたしは人生を変える決断をする。 美希ちゃんのイベントに行くことになった。

多分亜利沙さんとかからしたら『そんなこと?』って思われるかもだけど、引っ込み思案で半引きこもりのわたしにとってはとっても大きな決断だった。

初めて生で見る美希ちゃんはそりゃあもう! わたしの知ってる言葉じゃ表せないくらいで!
以下略 AAS



8: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:40:13.77 ID:+B7wJAsK0
で、最初はラッキーだなぁ なんて軽く思ってたけど直前になったらもうドキドキ

離れて見ててもあんなにキラキラしてた美希ちゃんとあれだけ近くで話すなんて……

前の人が会話してるところを見るだけでクラクラ、そんなことしてる内にいよいよわたしの番
以下略 AAS



9: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:41:18.45 ID:+B7wJAsK0
その時のわたしはもう何も考えられないくらい頭がぐるぐるしちゃって、もうそのまま時間を残して帰っちゃおうかなって思ったら

「ねぇキミ 何て名前なの?」

「えっ…… 翼…… ですけど……」
以下略 AAS



10: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:41:53.95 ID:+B7wJAsK0
「えっ!?」

美希ちゃんと違う、わたしの汚い金髪が露になって美希ちゃんに凝視される……

「翼の髪、綺麗だね それって染めてるの?」
以下略 AAS



11: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:43:39.22 ID:+B7wJAsK0
美希ちゃんと話した次の日、そしてその次の日もわたしの頭をグルグル回ったのは美希ちゃんの『アイドルになれる』って言葉

美希ちゃんが適当なことを言っただけ、なんて思考はわたしの中に無くて、わたしはもう765プロに入って美希ちゃんの後ろ、隣で歌うことしか考えられなくなっていた。

そしてわたしは家族にこう告げた。 『わたしアイドルになりたい』って
以下略 AAS



12: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:45:08.97 ID:+B7wJAsK0
それで、オーディション当日のこと

控え室で待ってると、同じオーディションを受ける予定の子が嫌でも沢山目に入った。

誰もみんなわたしより可愛くて綺麗で、わたしなんか場違いじゃないかって弱気になったけど、お姉ちゃんとお兄ちゃんのアドバイス通り、胸だけはピンと張った。
以下略 AAS



13: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:48:06.71 ID:+B7wJAsK0
「翼さん?」

「……」

緊張で頭の中が真っ白になって、台本まで書いて練習してきたわたしと美希ちゃんの運命的な会話も何処かへ飛んで行ってしまいました……
以下略 AAS



14: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:49:16.13 ID:+B7wJAsK0
そうしてわたしは765プロのアイドルになれたっていう、人生で1番ラッキーなことが起きたんだけど、そこからがまた大変で……

プロデューサーに『かつての星井美希の再来』なんて紹介されちゃったせいで、わたしのキャラは『ゆとりで不真面目なのに天才で何でも出来る』みたいな感じになって、わたしはその『伊吹翼』のキャラを守るために必死になった。

不真面目さを出すためにレッスンは遅刻して、それでも出来るところを見せなきゃいけないから、遅刻していく前は家で一生懸命練習するなんてヘンテコなことをしてた。 笑っちゃう。
以下略 AAS



15: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:51:37.22 ID:+B7wJAsK0
 * * *



「翼、翼!」
以下略 AAS



16: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:52:17.38 ID:+B7wJAsK0
「翼はほんとに美希さんのこと好きなんだね〜」

「うん、未来も静香ちゃんも好きでしょ?」

「私は…… 正直最初は苦手なタイプだったかも……」
以下略 AAS



17: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:52:53.50 ID:+B7wJAsK0
「美希先輩♪」

「ぐっ…… 翼…… 重いの……」

「え〜 女の子に重いだなんてひど〜い」
以下略 AAS



18: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/08/14(月) 18:54:01.55 ID:+B7wJAsK0
読んでくれた人ありがとうございました。


19:名無しNIPPER[sage]
2017/08/14(月) 19:00:25.05 ID:XRFkDjlBo
こういう解釈も面白いね
おつ


20: ◆NdBxVzEDf6[sage]
2017/08/14(月) 19:10:50.97 ID:SZIBODSu0
この解釈とても好きだわ....
乙です!

伊吹翼(14) Vi/An
i.imgur.com
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage]
2017/08/17(木) 16:02:41.43 ID:gnIUKUviO
翼の才覚はどのレベルなんだろうなぁ



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