【艦これ】男の提督はどうやら信頼出来ないらしい
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2017/09/29(金) 22:38:15.15 ID:WSkc1uIiO
  
  
  その日は丁度俺の20になる誕生日だった。 
  父親の会社を継ぐ事が当たり前のように決まっており、俺もまたそれを受け入れ、将来は明るかった。 
  その時海外で仕事をしていた叔父も、俺の誕生日だから帰ってくる。彼はどんなに忙しくてもそうだった。そういう人だったのだ。 
  
  ……その“予定”だった。 
  
  俺は小さい頃から叔父がとても好きだった。 
  叔父は海外を飛び回っており、会う機会はあまりなかったが、彼は家に帰ってくるたびに俺に土産をくれたり、話をしてくれた。 
  時に叔父が持ってきたワインを間違えて飲み、目を回しながら昏倒したこともあった。彼の話す、与えてくれる何もかもが、俺には新鮮だったのだ。 
  
  その日も、俺は叔父が帰ってくるのがとても楽しみだった。 
  
  子供かと思われても仕方ないかもしれないが、どうしても言ってやりたかったのだ、やっと酒が飲める歳になったんだ……と。 
  
   
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