【安価・コンマ】幻想的な世界を探険家が行くようです【オリジナル?】
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460: ◆nN35Xsj1FM[saga]
2017/12/21(木) 22:50:22.82 ID:HXtQ4l4h0
「……」

ふと、思い出す。そういえば、実家に居た頃に、似たような光景をみた様な。
あれは、そう、確か、家の小屋で、機械をいじっていた時に……

「……あ」

その光景をはっきりと脳裏に思い浮かべた時、アルジールは、一つだけ管理者を元に戻す方法を考えついた。
普通は、こんなことはしない。が、どうもこんな様子を示すものには、その手段が有効なことが多いというのは、経験則でもあった。
小さく、ごめんなさいと呟く。そして、彼女は、まだ同じ言葉を繰り返し続ける管理者に向けて―――



思い切り手を振り上げ、そして振り下ろした。
頭に向けて。大体大雑把に斜め四五度程の角度で。それは勢い良く。

ゴイン、と、重い音。感覚をなくしたかと思うほど強い痺れが、アルジールの手を襲う。
どう考えても、人間の頭からする音ではない。が、痺れの強さに悶えるアルジールは、そのことには気づかない。
そのままアルジールがバタバタと慌てていると、やがて、一撃を呉れたきり、前のめりの姿勢になったまま動かなくなった管理者が、再び動き出す。
大丈夫かしら、と見つめるアルジールをよそに、管理者は、いつもの直立姿勢に戻り、いつもの無表情で、アルジールを見つめ返した。
暫く、視線を交わす。また妙な状態になるのでは、という心配を抱えたアルジールとしては、気が気でない時間。
しかし、そんな心配は無用であると、管理者が告げた言葉で知ることになる。

「……おはようございます、アルジールさん。どうされましたか?」


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