26: ◆twOYNJxMJs[saga]
2017/10/06(金) 00:54:58.41 ID:h7xFOhfZ0
  
 「ここはどこなんだろう?」 
  
 扉の先の世界は先ほどと変わらず真っ暗なままでした。 
 しかし、前とは違って大きな道があります。 
 道を照らしてくれるはずの外灯には明かりが点いておらず、私はゆっくりと道を進んで行きました。 
 ほどなくして、道の先から誰かが歩いてきました。 
  
 「やぁ悠貴、ついに扉を開くことができたみたいだね」 
  
 「飛鳥さん!?」 
  
 その正体は飛鳥さんでした。 
 黒いマントに黒いシルクハット……飛鳥さんの姿はまるでテレビで見る手品師のようです。 
 どうやらシルクハットは飛鳥さんの頭には少し大きいようで、飛鳥さんはシルクハットがずれるたびに直していました。 
  
 「ふふっ……」 
  
 「なんだい、いきなり笑って」 
  
 思わず笑ってしまった私を見て飛鳥さんは少しムッとします。 
  
 「まぁボクはいいさ、こういう格好は嫌いじゃない。それよりほら……」 
  
 飛鳥さんが指さす方向から白い何かが走ってきます。 
  
39Res/44.97 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
書[5]
板[3] 1-[1] l20