11:名無しNIPPER[sage]
2017/10/23(月) 01:13:23.23 ID:xHPbDruOo
私の歩幅は、こんなに広かっただろうか。
普段の歩幅は思い出せないけど、いつもと違うスピードで歩いているのはわかる。
どうやら今日のあの子の言葉に、気持ちが乱されているようだ。
私自身が楽しめれば、それでいい。
そう思っていたはずなのに、改めて自分たちのパフォーマンスの完成度について指摘を受けると心がざわつく。
彼女の言葉は確かに正しい。私たちはまだまだ未熟だ。
でもお客さんは笑顔で楽しんでくれていたじゃない。
それで、なにがいけないの?
そう何度も自身の心に言い聞かせるのだが、心の奥底で、なにかがチリチリとくすぶっている。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
やんちゃこうもりに導かれるままに夜の街を歩き続けて、真姫がたどり着いたのは、近所の公園だった。
照明灯がぽつりぽつりと立っているだけの小さな公園。
昼間ならまだしも、夜になると誰も通らないような淋しい場所だ。
真姫「なによ、こんなところに連れてきて…」
やんちゃこうもりに文句を言いかけた真姫は、照明の下に誰かがいることに気がつく。
こんな時間に誰が?と目を凝らしてみると、
どうやらそれは女の子で、しかも灯りの下で踊っているらしい。
近づいていくと、やがて女の子の姿かたちが判別できるようになってきた。
それは…
真姫「にこ…ちゃん?」
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