29:名無しNIPPER[saga]
2017/10/26(木) 07:51:54.30 ID:jtprKQxnO
 ペパロニ「じゃ、一組500円だよ」  
  
 みほ「はい、お願いします」  
  
    
  ちゃり〜〜〜ん♪  
  
  
 ペパロニ「ではまずお二人には大切なルールをご説明いたしまぁっす!」  
  
 梓「ルール……?」  
  
  
  
 みほ「……」  
  
  
  
  ──────   
  
  
 ──────   
  
  
  
  
 梓「へぇ、なんだか防音ルームって感じですね」  
  
 みほ「うん。今はまだ灯りが付いてるけど、もうじき真っ暗になるよ」  
  
 梓「それじゃあ、ペパロニさんにもらったこの耳栓を──」  
  
 みほ「あ、ちょっと待って梓ちゃん」  
  
 梓「?」  
  
 みほ「耳栓は、しなくいいの」  
  
 梓「え……でも、このアトラクションを愉しむためにはルールが大事だってペパロニさんが」  
  
 みほ「ルールは……変更」  
  
 梓「変更?」  
  
 みほ「うん。私が新しいルールを梓ちゃんに伝えます」  
  
 梓「新しいルール……?」  
  
 梓(どうしたんだろう。先輩の声と表情、なんだかとっても真剣……)  
  
 梓「……わかりました」  
  
 みほ「じゃあ、よく聞いてね」  
  
 梓「……」  
  
  
 みほ「スゥ、ハァ……」  
  
  
 みほ「──この部屋は外界とは切り離された特別な空間です」  
  
  
 梓「え……」  
  
  
 みほ「光もなく音もなく、自己と向き合うための鍛錬の場」  
  
  
 梓「……」  
  
  
 みほ「精神を研ぎ澄ませます。雑念を捨て、記憶をも捨て、今この瞬間に己の心を集中させてください。……恥ずかしいだとかそういうのは、無しです」  
  
  
 梓「……」  
  
 みほ「……以上です」  
  
 梓「……。えっと」  
  
 梓「つまり、私はどうしたらいいんでしょう」  
  
 みほ「それでは、もうすぐ電気が消えます」 
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