【艦これ】提督「クソッタレな世界を」長門「生き残るために抗おう」【安価スレ】
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206: ◆k5OCMHkyEc[saga]
2017/11/25(土) 23:40:11.76 ID:Sv/d3vGF0
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二〇一三年 四月二三日 快晴

修練カリキュラムを終え、第三〇期生の新米提督が各地に配属された。

俺の配属された鎮守府は、激戦地のラバウル基地。

まだ未熟である自分を、最前線で鍛えるための采配だろう。

初期艦は吹雪型一番艦、吹雪。真面目ないい子だ。

まだ未熟な我々だが、共に成長して日本を、民間人たちを守る軍人になりたい。

そうすれば、母さんが誇れる息子になれるのだろうか。

少なくとも、母さんを失望させるような軍人にはなりたくはない。

…中将の教えを活かせば、立派な軍人になれるはずだ。

卒業するまで、一緒に勉学に励んだ後輩のためにも、昇進出来るように努めねば。

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二〇一三年 五月一日 雷雨

沖ノ島海域攻略戦で大敗を喫した。

幸い犠牲者は出なかったが、実力不足を痛感した。

艦娘たちもそうかもしれないが何より、指揮をする自分自身が誰よりも未熟だった。

一航戦や金剛、比叡、摩耶、吹雪には痛い思いをさせてしまった。

二度と同じことが起きないよう、一層努力を重ねなければ。

皆頑張っているのだから、提督たる俺が一番頑張らなければ、示しがつかない。

情けない自分を信じてくれているから、こちらも応えなければならない。

それが、俺に出来る唯一のことだから。

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二〇一三年 五月四日 曇り

情けない。書類整理中に倒れてしまった。

見舞いに来てくれたのは嬉しかったが、自分の所為で鎮守府全体の仕事が滞ったことを考えると、自分が恨めしくなる。

この点滴が終わったら、遅れた分を取り戻すために睡眠時間を削って、書類整理に充てるとしよう。

追伸

赤城が深夜、おむすびを振舞ってくれた。

辛子高菜と鮭の二つのおむすびだ。

味は言うまでもなく美味だった。

今度、間宮さんのパフェとかを奢ってみよう。

いつも戦いのことばかり考えていて、彼女が少々心配だ。

これで、楽しいことを知ってくれたら嬉しいのだが。

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「…凄いわね。二回に一回くらいは自虐してる」

十ページほど読み進めたところで、日誌を閉じる。

「これ以上はやめておきましょう。闇が深そうだし」

どういう経験をしたら、ここまでネガティブになれるのか。

少し怖くなった南方棲戦姫だった。


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