京太郎「死んでも生きる」良子「死んでも一緒」
1- 20
294: ◆Bc4KZX4MNU[saga]
2021/08/28(土) 22:47:16.16 ID:zsCwlIW10


「……ごめん」

「っ」


頭を横に振る良子の瞳からは涙がこぼれ続ける

スカートにシミが広がっていく

そっと、片手を離した京太郎がハンカチを取り出してその目元を拭った


「色々……トシさんがしてくれたんだと思う。きっと大沼さんとか……も」


協力してくれたのはきっと、松実露子もだ

彼女は自分と同じ霊だ。本質こそ違うものの、きっと彼女もまた


「一つ一つ、色々な場所に俺を“呼び戻すナニか”を散らせて、きっと」

「京太郎、なんですか?」

「イエス、俺は須賀京太郎……」


そっと、良子の手を自分の頬に寄せる

ひんやりとした手の平を頬で感じつつ、彼女の顔を見れば、夕焼けに照らされてかほんのりと赤い

なにがどうだとか、細かく考えるのは性に合っていない

ただ目の前の現実を噛みしめるのみだ


「戒能さん、いや良子さん……」

「は、はい」

「俺は」


ガチャリと、音がすると同時にゴンドラの扉が開く


「え?」


京太郎と良子の二人と、係員の眼が合う



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
307Res/205.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice