96: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/27(土) 14:54:08.89 ID:Hs0EnpZhO
 花畑の中央に立った。ここからだと、町の景色がよく見える。空を仰げば、群青色の深い夜がすぐそこまで迫っていた。 
 目を閉じ、息を吸い込む。大地の気を全身で受け止める。こうすると、五感が普段より何倍も研ぎ澄まされるのだ。 
  
 便所掃除「ふうぅ……」 
  
97:名無しNIPPER[sage]
2018/01/27(土) 21:11:34.50 ID:54jnCOQUo
 まだ続くの? 
98:名無しNIPPER[sage]
2018/01/27(土) 21:15:56.15 ID:54jnCOQUo
 だらだら続けても中身ないんだからさっさとオチを付けろよ 
99: ◆EpvVHyg9JE[sage]
2018/01/27(土) 21:28:01.92 ID:lt/OPqe90
 >>98 
 まだ序盤の序盤なので、オチつけるまでは時間がかかりそうですな 
  
100: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/27(土) 22:07:18.01 ID:lt/OPqe90
 丘を下り、少し歩いた場所にその食堂はあった。 
 赤煉瓦を積んだだけの、簡素な二階建てのレストランである。 
 旗に施された刺繍は、蒼い三日月。 
  
 勇者「俺行きつけの食堂・キャラバンサライだ。飯だけじゃなく、隊商宿や郵便、妓館まで何でもやってる」 
101: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/27(土) 22:09:52.08 ID:lt/OPqe90
 厨房で鍋を振るっている熊のような男が、顔を上げてニッコリ笑った。 
  
 料理長「いらっしゃい! お前さんのおかげで、客が大勢来るようになったぜ。一目だけでも、間近で見てみたいってなァ!」 
  
 勇者「大将、マントゥ二人前!」 
102: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/27(土) 22:55:34.72 ID:lt/OPqe90
 勇者「どう? 仕事の調子は」 
  
 便所掃除「上々だ。おかげで兵舎に入れず、身体も糞まみれ。民衆から忌み嫌われ、魔物扱いしてくる子供もいる」 
  
 肉餡を小麦粉の皮で包む。 
103: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/28(日) 00:06:01.44 ID:PF4QKT8C0
 勇者「やけどするかもしれないから、ちょっとずつ噛んで食えよ」 
  
 便所掃除「ああ、分かってる……はふッはふッ」パク 
  
 やや弾力のある皮を噛み切る。甘い。砂糖のような強烈な甘さではないが、ほんのりと微妙に感じる甘さ。 
104: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/01/28(日) 00:08:48.57 ID:PF4QKT8C0
 便所掃除「国王の専属シェフ?」 
  
 料理長「昔の話さ。俺はウイグル出身でな。田舎は嫌だって、後先考えず王都に出稼ぎに行ったんだ。ちょうど、コイツみてぇにな」 
  
 料理人A「えへへ……」 
105:名無しNIPPER[sage]
2018/01/28(日) 03:29:38.50 ID:anaJFmDDO
 乙 
 変なのはスルーしないと荒れるだけだよ 
  
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