1: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:04:15.67 ID:80fZfBBj0
周子誕生日記念&ジュエルドノエル実装記念のモバマスSS、地の文ありの周子とそのプロデューサーのお話  
  若干ジュエルドノエルのネタバレも含むので念のため注意  
  しゅーこかわいいよ、しゅーこ  
    
  次から投稿していきます
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2: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:05:50.33 ID:80fZfBBj0
  
 ――暗くなった事務所 
 あれほど賑やかに開催された誕生日パーティの熱ももうすっかり冷めてしまっている。 
 にも関わらず今日の主役であるあたしは1人ポツンと手持ち無沙汰にしていた。 
  
3: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:07:17.45 ID:80fZfBBj0
  
 あたしは頭の中でそんなことを思いつつ、男の姿を尻目に如何にも『超不機嫌ですよ』というオーラを醸し出した。 
 ……まあ本当のところはこの人が今日の日のためにどれだけ尽力し、師走に入ってから今日まで息つく暇もないくらいだったのはあたしが一番良く分かっている。 
  
 だから実際は『まあ仕方がないか』と思っており、それほどは怒ってはいない。 
4: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:08:04.08 ID:80fZfBBj0
  
 ポーンポーンポーン 
  
 あ、時計の音がなった。訂正、昨日はあたしの誕生日だったのだ。 
5: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:10:52.09 ID:80fZfBBj0
  
 ――話は少し前に戻る 
  
 今日はあたしの誕生日ということで、夜に事務所での誕生日パーティーが企画されていた。 
  
6: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:13:11.14 ID:80fZfBBj0
  
 楽しい時ほどあっという間に過ぎるということは事実のようで、始まったばかりと思ってたパーティーも 
 『宴もたけなわだが、未成年も多いから夜も更ける前に……』 
 ということで先ほど解散している。 
  
7: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:13:59.22 ID:80fZfBBj0
  
 「あら?周子はん、まだおったん?一緒に帰りまへんか?」 
  
 そこにひょっこり現れたのは待ち人ではなかったが、同じくらい大事な可愛い妹分だった。 
  
8: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:14:50.82 ID:80fZfBBj0
 「んー、まあ元から出られないって言ってたし。あたしのせいでPさんが忙しくなったのを考えるとあんまりワガママをいうのも、ね?」 
  
 「そないなこというて、ほんまはなぁ……?今日くらいワガママになってもええやない?」 
  
 理解の深いオンナを演じようとするも付き合いの深い妹分には即座に見抜かれる。 
9: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:15:48.25 ID:80fZfBBj0
  
 「まぁ事務所で待ってりゃ、帰ってきたPさんにきっと会えるでしょ。会えないなら会えないって連絡くれるはずだし。気長に待つとするわ」 
  
 「いじらしいなぁ……なら馬に蹴られんよう、お邪魔虫はさっさと退散するとしよか〜」 
  
10: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:16:33.65 ID:80fZfBBj0
 「…………全く」 
  
 とはいえ、発破をかけられたんじゃあ、姉貴分としては恥ずかしいところを見せられない。 
  
 Pさんから貰う物を貰って、ついでに貰うべき言葉も貰ってやろうじゃないの! 
11: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:17:10.15 ID:80fZfBBj0
  
 誰かが言ってたのをよく覚えてる。待てる女はいいオンナだと。 
  
 まあ遅くなるといっても、なんだかんだもう少しで来てくれるっしょ。 
  
12: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:17:36.07 ID:80fZfBBj0
  
 ――そうして冒頭に戻る 
  
 今はもう魔法は解けてしまう時間帯だけど、あたしの怒りは解けずにいる。まあ所詮フリなんだけどね。 
  
13: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:18:13.93 ID:80fZfBBj0
  
 「そしたらPはんが両手を開けてきてくれはってな。困っている担当アイドルを助けに来てくれはったんやんやねぇ〜。」 
  
 「………………」 
  
14: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:19:02.71 ID:80fZfBBj0
  
 ……だけどもう頃合いだろう。あたしはわざとらしくため息をついた。 
  
 「……まあ、Pさんが忙しいって重々承知だしね……」 
  
15: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:19:46.56 ID:80fZfBBj0
  
 「はぁ……Pさん、ぬくいわ〜」 
  
 「まあさっきまでずっと走ってたからな」 
  
16: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:20:35.52 ID:80fZfBBj0
  
 「……その……周子……ほんとごめんな……いくら忙しかったからってプレゼントも用意できずに……」 
  
 「いいよ、Pさん。ただでさえ冬の稼ぎ時で忙しいのに、パーティーのためにみんなの予定を調整してたらね……。とてもじゃないけど時間なんてないよね」 
  
17: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:21:23.94 ID:80fZfBBj0
  
 「ほんと?!」 
  
 「本当だ」 
  
18: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:22:34.85 ID:80fZfBBj0
  
 あたしは不安げな顔で上目遣いをしながらPさんの顔を覗き込んだ。 
  
 長い付き合いだ、Pさんがあたしの上目遣いに弱いのは良く知っている。 
  
19: ◆ukgSfceGys[saga]
2017/12/12(火) 01:23:09.63 ID:80fZfBBj0
  
 「何でも、する?」 
  
 「…………何でもします……」 
  
20: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:23:59.46 ID:80fZfBBj0
  
 「……で?何がご所望でしょうか、姫様?」 
  
 そんな心中を知ってか知らずかPさんは話を促してくる。 
  
21: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:25:36.30 ID:80fZfBBj0
  
 「話は変わるけどさー。ほら、これから寒い季節じゃん。冬の撮影とかって大変なんだよね〜」 
  
 「あー、寒くても衣装は決まってるからなぁ…しかも場合によっては季節先取りで撮影したりするし……」 
  
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