30:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:46:11.25 ID:nZJI/gt30
  
  
 鞠莉「果南のことだって、責められない。私もダイヤも緊張してた」 
  
 ことり「うん」 
  
 鞠莉「でも、でもね、私たち、あんなものじゃないわ」 
  
 ことり「そうだよね」 
  
 鞠莉「果南だって、そう思ってるはずだもの。ダイヤだって、そう思ってるはずだものっ!」 
  
  
 ぽたりぽたりと、テーブルクロスに染みができる。 
  
 身体を震わせる私を、ことりさんは優しい目でじっと見ていた。 
  
  
 鞠莉「わかってるっ! 失敗も含めて実力だって! でも、違う、違うのっ! 私たち、あんなんじゃない……っ!!」 
  
 ことり「……うん」 
  
  
 鞠莉「許されるなら、立ってもいいって言うのなら……っ!」 
  
 鞠莉「あの日を、取り返したい! ステージの上で輝きたい!」 
  
 鞠莉「あんな沈黙なんかじゃない! 冷たい笑いなんかじゃない! 拍手とスポットライトの中で、私たちは、私は……っ!」 
  
  
 ことり「それだけの衣装をつくってみせる。最高の鞠莉ちゃんにしてみせる」 
  
 ことり「だから、鞠莉ちゃんは――」 
  
 鞠莉「だから、私は――」 
  
  
 不貞腐れるのは、もうやめだ。 
  
 ぐいと袖で目を拭って、真っすぐに。 
  
  
  
 「「もう一度、ステージにっ!!」」 
  
  
  
  
  
    * 
  
  
  
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