58:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 13:11:18.02 ID:nZJI/gt30
  
  
 真姫「いい? 来るならちゃんと聞きなさい。でも、自信は失っちゃダメ」 
  
 ことり「そうはならないって、知ってるくせに」 
  
 真姫「……」 
  
 鞠莉「大丈夫よ。自信なんて最初っからないもの。もう一度、ゼロからやり直すんだから」 
  
  
 真姫「……だったら、まずは手紙を送る勇気くらいは持ちなさいよね」 
  
 鞠莉「え?」 
  
 真姫「倒れた時にカバンをあさったって言ったでしょ?」 
  
  
 真姫「あなたのカバン、手紙ばっかり。日付はずっと前のままなのに、どれも出してないし。筋金入りね」 
  
 鞠莉「ぅ……その……」 
  
  
 真姫「はぁ……」 
  
 俯いた私の鼻を、真姫さんが遠慮がちに指でついた。 
  
  
  
 真姫「バカね。出さなきゃ、返事なんか来るはずないじゃない」 
  
  
 真姫さんの目はひどく優しげで、果南の目よりだいぶ吊り目で、少しだけ薄い色に輝いて見えた。 
  
  
  
  
  
  
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