8:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 19:56:19.39 ID:+NrG1+ppO
マリー「え——?」
押田「……っ」
押田(マリー様はが少し驚いた表情をして、その視線を私へと向ける。その瞳を受け止めるには、少し、勇気がいったけれど——)
ザァァァァァァァァアアアアアアアアアアア!!
押田(フロアには大勢の人がいる。私たちの周りにも——けれど、私のお尻の音が聞こえたのは、私のすぐ隣にいた、マリー様だけだ)
マリー「……。貴方……」
押田(マリー様のくりっとした大きな瞳の奥で。いましがた彼女が耳にしたであろう私の恥ずかしい音が、複雑に反響をしている。手にとるように、それがわかる。だって私も、そうだったから——)
押田「……どうか、誰にも、言わないでくださいますよう」
押田(つぶやく私の、顔が熱い。声も熱い。マリー様が、きっとそうだったように)
マリー「……。あの子にも、秘密?」
押田(……。)
押田「いや、あいつとは、お互いに耳と鼻が腐るほど、やりあってますので」
マリー「……。」
押田(マリー様は再びキョトンとした表情を浮かべた後、タルトの生地がほころぶように、ふふっと、ちょっぴり意地悪そうでコケチッシュナ笑みを浮かべ)
マリー「……くすくす」
押田(そうして、ひとしきり小刻みに方を揺らしてから、マリー様は再び遥か天井の噴出口を見上げ……私にしか聞こえない声で——)
マリー「少しだけ、嫉妬をしてしまうかもね」
押田「……。」
押田(その可笑し気なつぶやきを聴いた時——私は、己の肛門にまだ残るほんのりとした温かさが——それがふわりと広がって、私たち二人包み込んでいくような錯覚を覚えて——)
マリー「ん……やだ、貴方の匂いね」
押田「あ……えへへ……」
マリー「もぅ……」
押田「————。」
押田(今晩、船に戻ったら、私はあいつに自慢をするだろう)
押田(おならの事はもちろん言えないけれど——私は貴様よりもずっと深く、マリー様を知ったぞと——)
押田「あぁ」
押田(本当にまったく……今日は、なんて良い一日なのだろう——)
〜完〜
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