高嶋友奈「結城ちゃんは勇者である」
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18:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 22:22:52.11 ID:X3bSqtveo

須美「──それで、今は治療に専念するために、銀への面会は控えるよう言いつけられています」

友奈(私は須美ちゃんと園子ちゃんに、あの時の女の子、三ノ輪銀ちゃんの容態を教えてもらっていた)

友奈「そんなにひどい状態、だったんだね……」

友奈(私がもう少し早く助けることができていればまた違っていたのかもしれない──と考えてしまったところで、すぐさま自分の思い上がりだと思い直し頭を振る。首から上は幸いにも自由に動かすことができていた)

園子「でもでもー、ミノさんは言っていたんですよー。包帯でミイラみたいな姿だったけど、『しっかり治してくるから、須美と園子はアタシの帰りを待っていてくれよな』って。ミノさん、カッコよかったよ〜」

友奈「……うん、銀ちゃんは本当にカッコいい女の子だよね」

友奈(私はようやく理解していた。銀ちゃんは、この二人の友達のために命懸けで戦っていたんだと。……私もぐんちゃんがそばに居たら同じ決断をしていたと思うから、銀ちゃんのあの時の気持ちが痛いほどよく分かる気がした)

須美「あ、そうでした。銀から友奈さんへの言伝を預かっています」

友奈(そう言って須美ちゃんが伝えてくれる)

須美「『アタシを助けてくれて、本当にありがとうございます。身体は少しアレですけど、おかげさまでアタシは元気です! 良くなったら絶対に直接お礼に行きますので、今はこの伝言だけで許してください』……だそうです。……銀だけではなく、私からもお礼を言わせてください。──ありがとうございました。私とそのっちも友奈さんにこの命を救ってもらいました」ペコリ

園子「……うん、そうだね。友奈さんが居なかったら、私たち以上にミノさんが危なかったんだと思う。だから、友奈さん。ミノさんと私たちを助けてくれて、本当に、本当にありがとうございました!」ペコリ!

友奈(……)

友奈「……ううん、私は私ができることを行っただけで、お礼を言われるような立派なことはできて、いないよ……。……だけど、須美ちゃんと園子ちゃん、それに銀ちゃんの言葉は私の心の中で大切にさせてもらうね。私こそ、ありがとう」

友奈(それが正直な私の本音だった)

園子「あはは……私たちまでお礼を言われちゃったね、わっしー」

須美「友奈さんは自分の行いをもっと誇って良いのだと思います。ですが……それが友奈さんのお人柄なのですね……」

友奈(須美ちゃんと園子ちゃんが居て、銀ちゃんの想いに包まれた私の病室は、とてもあたたかい、春のひだまりのような場所に思えた。だから……私の心も、とってもぽかぽかしていたんだ──)






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