高嶋友奈「結城ちゃんは勇者である」
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7:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 20:18:19.23 ID:WIN2YWrHo

友奈「……すぅ……はぁ……」

友奈(勇気のない私だから勇者は憧れだった。だから、本当に勇者になれたのだとしたらとても嬉しい。だけど、自分に相応しいのかと言われれば素直に頷けない。そんな気持ちは確かにあったけど、今この時だけは置いておく)

友奈(目の前のばーてっくすは依然として存在しているのだから)

友奈(ばーてっくすに私のさっきの攻撃は全く効いていなかった。一瞬だけ攻撃はやんでいたけど、また雨のような攻撃がやってくるだろう。──これもすぐに分かった、今の私の力じゃ全然足りていない)

友奈(だから、自分の中のとても深いところから"それ"を呼び出す。すぐさま拳にまとわせた)

友奈(その瞬間、私の身体が風のように軽くなり、世界がさらにゆっくりとなる。どんどん自分の身体だけが加速していき、スローモーションの限界点で私は"それ"を完全に捉えることができていた)

友奈("それ"の名前が頭の中に浮かび上がる。私は自分の想いをのせて叫んでいた。──お願い! 力を貸して──!)



友奈「一目連《いちもくれん》っ!!」



友奈(疾風となった私はばーてっくすたちに拳を足を、何度も何度もぶつけていく)

友奈(女の子の持つ武器のように簡単には傷をつけることができなかったけど、連打は徐々に会心の手ごたえを作っていく)

友奈(幼い頃から学んでいた武術の技を、守るために、その全てをぶつけていた)

友奈(やがて、ばーてっくすの身体の一部がとてつもなく脆くなる。見逃さず、私は渾身の力を振り絞って!)

友奈「これでっ! どぉーだぁー!!」

友奈(頭の中で鮮明に思い出す。今の私になら再現できるはずだ!)

友奈「勇者ーっ! キィーック!!」

友奈(アニメで見た結城ちゃんの鋭く綺麗な蹴り技は、ばーてっくすの身体の一部を貫いていた)






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