42: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/24(日) 23:37:35.01 ID:3B1YHSO30
  
 「はぁ……はぁ……」 
  
  
 レッスン用の曲を一曲踊り、ほたるは息を切らせている。 
43: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/24(日) 23:40:46.49 ID:3B1YHSO30
  
 言われたほたるは息を整えながら、申し訳なさそうに顔を上げる。 
  
  
 「―――――はい、今まではダンスレッスンの機会がなくて……なので、基礎からお願いします……すみません」 
44: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/24(日) 23:43:41.69 ID:3B1YHSO30
 そんな今までのレッスンと比べて、ビジュアルレッスンでは現役アイドルの片鱗を見せた。 
  
  
 「あっ、プロデューサーさん、トレーナーさんに褒めてもらいました!泣きの演技が上手いって……!」 
  
45: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/24(日) 23:46:29.61 ID:3B1YHSO30
  
  
 「すみません……プロデューサーさん……また駄目でした……」 
  
  
46: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/24(日) 23:49:40.96 ID:3B1YHSO30
 「他の子たちは……みんな元気で明るくて……けど私はどうしても緊張して……表情が暗くなっちゃって……」 
  
  
  
 ほたるが事務所に来てすでに数か月が経った。 
47: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/24(日) 23:54:17.08 ID:3B1YHSO30
  
  
 「……ほたる、明日は仕事入ってないよな。悪いけど一日、俺に付き合ってくれないか?」 
  
  
48: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/24(日) 23:56:40.56 ID:3B1YHSO30
  
 「い、いえ!そんなこと……けど……プ、プロデューサーさんは、忙しいんじゃないんですか……?」 
  
  
 「それは大丈夫だ」 
49: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/24(日) 23:59:03.62 ID:3B1YHSO30
 「……で、でも……」 
  
 未だ煮え切らないほたる。 
  
 「……もしかして、自分と一緒に出掛けたら俺が不幸になるとか思っている?」 
50: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/25(月) 00:01:17.25 ID:dJeYp2NG0
 翌日。 
  
 予定の時刻に彼女の家の前で待っていた俺が見たのは、大荷物を抱えて家を出てくるほたるの姿だった。 
  
  
51: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/25(月) 00:05:06.83 ID:dJeYp2NG0
 ほたると一緒に道を歩く。 
  
  
 ほたるはしきりに上空や道を気にしている。 
  
52: ◆z4l4K/HkZ2[saga]
2017/12/25(月) 00:07:54.28 ID:dJeYp2NG0
 「神社か」 
  
 「はい……新しいお守りが欲しくて」 
  
  
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