2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/31(日) 07:38:13.78 ID:KdYkCwkoo
  
 「食べ過ぎ……てる? 志保ちゃん」 
  
 「訊き返して来るってことは、自覚が無いっていう証拠ね」 
  
 そうしてまた、そう言う私の目の前で可奈はシュークリームに齧りつくと。 
  
 「ひひゃふふぁふぁいっへひふぁれふぇほ――」 
  
 「お行儀。飲み込んでから喋りなさい」 
  
 「んぐんぐ、んっく! ……でも志保ちゃん。 
 自覚が無いって言われても、私シュークリームもプリンもこれが一つ目だし」 
  
 「そこ、"一つ目"じゃないでしょ。普通は一つで十分なの」 
  
 「……だからこうして、シュークリームとプリンを一つずつ」 
  
 「食べない。どちらか一つを一つで十分よ」 
  
 まるで子供みたいな屁理屈。 
  
 私は「呆れたわね」と言わんばかりに大げさなため息を一つつくと 
 丸めた台本で可奈を指した――正確には、彼女の前に広げられた沢山のお菓子たちを。 
  
 そう、彼女の前にはコンビニで売ってるシュークリームとクリームを乗せたカスタードプリン。 
  
 ホイップクリームを挟んだエクレアに、既に平らげられてしまったクリーム大福とクリームタルトの空き袋。 
  
 飲み物はストローが刺さった紙パック入りの生クリームシェイクという 
 実にクリームだらけのクリーム三昧クリームクリームクリームクリーム……! 
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