4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/31(日) 07:42:54.74 ID:KdYkCwkoo
  
 「あー! やっぱりココでクリーム食べてる!」 
  
 それは765プロ劇場一……いいえ、全宇宙で最もクリームの味に敏感な。 
  
 生クリームと見れば思わず味見をしなくては気が収まらない困ったヤツ。 
  
 そんなヤツが、ああ、ほら! 
 言ってる傍から"私の"可奈の匂いを嗅ぎつけて!! 
  
 「未来ちゃん!」 
  
 「シュークリームに、プリンに、エクレア大福タルトにシェイク!」 
  
 春日未来。 
  
 純生クリーム星人である彼女は私の悲鳴を無視すると、 
 淀みない動きで可奈の隣までやって来て机の上のクリーム軍団に目を輝かせる。 
  
 そうして自身の人差し指を唇に当て、 
 「早速だけど……いいかな?」なんて上目遣いですぐおねだり。 
  
 すると可奈もしょうがないなといった風に肩をすくめ。 
  
 「いいけど、噛んじゃダメだよ?」 
  
 「それは大丈夫、最近はちゃんと我慢できてるから!」 
  
 自信満々に答えた彼女の口元に、可奈は自分の指を差し出した。 
 私が見ている目の前で、未来の唇に包まれていく指先と、ぴちゃ、ぺちゃ、と響く実に卑しい水音が。 
  
 「ん、……可奈の指、美味しい♪ 静香ちゃんも翼も、今日は劇場にいないでしょ?」 
  
 「えへへ、二人の代わりぐらいいつでもお安いご用だよ」 
  
 照れ臭そうに微笑む可奈。その指を、べたべたと涎まみれにしていく未来。 
  
 つぅっと手の甲に舌先を這わせながら、彼女は可奈に申し訳なさそうな視線を送る。 
13Res/8.64 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
書[5]
板[3] 1-[1] l20