6: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/31(日) 07:46:08.19 ID:KdYkCwkoo
  
 「……あっ、志保ちゃん」 
  
 既に未来の"食事"は手首より上へ。 
  
 エクレアを食べ終わった可奈が私の方へ顔を向けた。 
  
 彼女は左手の親指についていたクリームを残さないよう「ちゅっ」と丁寧に舐めとると。 
  
 「苦しそうな顔してる。……志保ちゃんも、我慢、しなくていいからね」 
  
 差し出された彼女の左手の、鼻先に近づけられた親指の、 
 匂いをついつい嗅いじゃうのは私に流れる猫人(にゃじん)の本能。 
  
 それから抑えきれなくなった涎で一杯の口を開けて、彼女の左手に口付ける。 
  
 「かっ……にゃぁ……♪」 
  
 「あつっ! ……もう志保ちゃんってば、未来ちゃんは我慢できてるのにぃ」 
  
 さらにさらに、困りながら笑う彼女の指をだらしなく甘噛みしちゃうのは、 
 思わず噛み噛みしちゃうのは、私が猫人と生クリーム星人のハーフだから。 
  
  
 結局私は未来と二人で可奈を挟み、 
 楽屋でぺちゃくちゃと騒がしいお喋り行為にその身を溺れさすにょだった――。 
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