ボク/ワタシが如何にして時間の夢を美穂さんと見るのか
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32:名無しNIPPER[sage]
2017/12/31(日) 20:40:30.55 ID:cO+HlQy0o

「ふぇぷしゅっ。うう……なんだか今日はすっごく寒いね、幸子ちゃん」

「くしゃみまで可愛いとか最強ですか」

「と、突然褒められた? くしゃみを褒められるのは、ちょっと恥ずかしいな」

「ボクが一挙一動全てをカワイく振る舞えるように、美穂さんはどんな自然な振る舞いも愛らしくて可愛いんです」

「う、褒め殺しだぁ……」

「いえいえ、とても素直な感想ですよ。心の底からの本音です。世界で一番カワイイボクが言うんですから、美穂さんは誰より可愛い人です」

 世界で一番カワイイのが‘’ボク‘’だったとしたのなら、きっと世界で一番可愛いのは美穂さんなのでしょう。
 もちろん、ワタシは自分のことを世界で一番だなんて言えはしない──そんな風に自称できるほどの思春期特有の万能感はもう存在しなくて、それなりに自分のキャラクターを認識して振る舞うことしかできない。
 もちろん、人並み以上──並みいるアイドルたちにだってけっして負けてはいないとは自負しているし、誰よりもカワイクあるとも思ってはいますけど。
 三つ子の魂はいくつになったって変わらない。結局のところボクだってワタシだって、いつだって自分が誰よりもカワイイと思っていることは変わりない。

 そんなワタシが、美穂さんのことを誰よりも可愛い人であると認めている。
 ──だから。

「自信を持ってください。貴女は誰よりも可愛いんです。プロデューサーさんだってきっと惚れてしまうくらいですよ」



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