12: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/01/04(木) 23:03:42.05 ID:FQ763ukmo
「あっ、おはようございます!」
「おはようございます、歌鈴さん」
翌朝、私はプロデューサーさんとお会いしました。昨日、夜遅くにも関わらず、私の電話に出てくださり、詳しく話を聞きたいと言うと、では早速ということでこうしてお話を聞く場を設けてくれました。
流石に私のお家……は忙しくて邪魔になるといけないので外に出てきて近くの喫茶店でとなりました。
まだ三が日かつ朝早めということもあってか、喫茶店に人はまばらで確かにゆっくりとお話ができそうです。
「それで、その……」
切り出そうとした私を制するようにメニューを渡されました。
思わず受け取ると彼は「なににしようかなぁ」なんて言いながらパラパラとメニューを捲っています。
「うーん、ホットケーキ……いや、フレンチトーストでも……」
そんなことを呟きながらメニューとにらめっこをしています。なんだかそんな姿を見ていると緊張していた私の力がふっと抜けてしまいました。まだどうしようか悩んでいる私にとってはその姿になんとなくですが、この人は悪い人ではないのかな、と思いました。
思わず笑いそうになってしまい、メニューで隠すようにして開きました。そんな私に気付いてかそうでないのかは分かりませんが、こちらを見ると奢りだから、と笑いかけてくれました。
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