勇者「ニートになりたい」
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17: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/09(火) 18:54:00.70 ID:76b4/dYJO
【アイーダ酒場】

戦士「ふっ、ロイヤルストレートフラッシュ」

僧侶「ひぃ〜ん、ツーペア。負けましたぁ」

魔法使い「やるじゃない。戦士」

戦士「あたしはポーカーは得意なんだ。それに、僧侶、顔に出すぎだよ」パサ

僧侶「素直って褒めてくれてるんですか?」

戦士「……たしかに、素直なんだろうけど、なんだろう、あざとさを感じるのは」

僧侶「チッ」

戦士「いま舌打ちしたろ⁉︎」

魔法使い「ふふっ、僧侶なんて雑魚よ。ポーカーといえばこの私。大魔法使いであるこのわ・た・し、でしょ」

戦士「なんだ? やるのか? 勝負事なら手は抜かないよ?」

魔法使い「真面目ね。もっと肩の力抜いたら?」

戦士「遊びだからって勝負は勝負だ。下手な言い訳はしたくねぇ」

魔法使い「女のくせに、男みたいな口ぶりして」

戦士「あたしは女を捨てたんだ。そんなの関係ないね」

魔法使い「そこまで言うなら……なにか賭ける?」

僧侶「か、賭け事はだめですよぉ」

戦士「挑発してんのか? いいぜ、乗ってやるよ」

魔法使い「戦士、貴女もどうせ勇者のパーティーに入りたくてこの街に来たクチでしょ?」

戦士「勘違いすんな。勇者ってのがどんなのか見定めてから決めるつもりだ」

魔法使い「ふーん。ま、どうでもいいけど。私もそう。あぁ、そうっていうのは勇者御一行の仲間入りしたいってことね」

戦士「……それで?」

魔法使い「負けたら、候補から降りるってのはどう?」

戦士「なんだと?」ギロ

魔法使い「見てみなさいよ、店の中。私たちだけじゃない。……どこから聞きつけたのか、今日が勇者の旅立ちの日だと知った冒険者で超満員」

戦士「なぁ〜るほど。ライバルは減らしたいってわけ」

魔法使い「私の見立てによれば、他は雑魚。あなたは別格。たたずまいでわかるもの」

僧侶「……」

魔法使い「もちろんあなたもね、僧侶」チラ

僧侶「えっ? わ、わわわたしですかっ?」

魔法使い「猫かぶるのをおやめよ。実力者は実力者でグループを作る」


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