536: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/07(水) 17:19:11.10 ID:NbYf4Q2GO
占い師「使者とやら。貴族であろう? こやつに王としての器があると思うか?」
お頭「言ってやれッ!! あるとッ!!」
ジャン「暴君としてならばあるんじゃないでしょかね? それか、独裁者か」
占い師「うふっ、はっはっはっ。暴君か。たしかに、それならば才気は望めそうだ」
お頭「暴君だァ?」
占い師「国をなんと見る? お山の大将よ」
お頭「お、オィ。誰にモノ言ってやがる」
占い師「国は、生き物だ。内政、物流、通貨、交通、さまざまな分野が折り重なり、人が生きて、国と成る」
お頭「……」
占い師「お前に国を任せたとしたら、5年もたないだろう。部下に殺されるか、民たちに殺されるか。そういう未来が見える」
お頭「な、なんだとォッ⁉︎」
占い師「盗賊として報酬を望め。その後は、このヤマから身を引け」
お頭「こ、このッ!」バンッ
占い師「……ふぅ。フードがうっとうしい」ファサ
ジャン「(若い。見た感じ俺とそんな変わらないぐらいか)」
お頭「魔族に会わせろ。オメェじゃ話にならねぇみたいだからな」
占い師「私に言っているのか?」
お頭「俺とジャンとオメェしかいねぇだろ!」
占い師「ニンゲンよ」
ジャン「(なんだ……この気配は……)」
お頭「あ……? あぐっ……⁉︎ アガガッ⁉︎」ガクッ
占い師「貴様に預けた水晶はどうだ。大切に持っているか……? ん?」
お頭「息がっ……! あぐぅぁあっ!!」ジタバタ
ジャン「(お頭には指一本触れてない。どうやってるんだ?)」
占い師「脆い生き物よ。脆弱で、浅はかで、欲深い。そなたたちが醜くければ醜いほど、憎めずにいる。そこのモノ、助けなくてよいのか……?」
ジャン「どうやって助けろというんです? 貴女の首をハネますか?」
占い師「試したらどうだ?」
お頭「ひゅー……ひゅー……っ」ドサッ
ジャン「いいんですか? お頭を殺せばこれまでの準備が全て無駄になっちゃうと思うんですけど」
占い師「……おおっ、そうであった」シュゥ
お頭「」ドサッ
ジャン「あの〜結局あなたはなにしに来たので? からかいに来ただけ?」
占い師「いや、私は、お頭に用があって。……あれ?」
お頭「」
占い師「これ。起きろ。起きんか」ペチペチ
ジャン「代わりに聞いときましょか?」
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