結城友奈「これは勇者たちの物語」
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33:名無しNIPPER[saga]
2018/01/17(水) 21:46:55.86 ID:HmVYv3Fmo

*樹海左密集地帯・あなたと一緒だから『もう一人の二人』

もう一人の千景「──七人御先」

もう一人の千景(かつてと同じ感触で切り札は発動された。射手座から放たれた矢の豪雨を、七人御先にて生じた七の私たちがその全てを狩り取っていく。三百年前であれば私の数体は失っていた攻撃。それも今や、一人の私を失っただけで防ぎきることが出来ていた。そして、豪雨の中に一瞬の空白が生まれる。……その隙を待っていたのよ)

もう一人の千景「さぁ、塵殺してあげるわ」シュン!

ザシュ…
ザクザシュザシュザクリ─

もう一人の千景(急速接近のそれ以降、六の私が白の巨体に斬撃を浴びせ続けている。至近距離では敵の得意とする連射も大した脅威とならない。大葉刈は一斬ごとに速度を増し続け、高速はやがて光速へ。黒の光と化した私の斬撃は敵である白の全てを斬り刻み、間もなく射手座は消滅に辿り着く。……御霊とやらもこの状態の私であればそのまま打ち滅ぼせる程度のものようね)フゥ…

もう一人の千景(一息だけつき、私は誰も聞いていないことを理解していてなお、何もなくなった空間に向かって──)

もう一人の千景「……変身解除さえされなければ、私は誰よりも強いのよ」

もう一人の千景(それはかつての恨み言。現身を得たのであれば発してやろうと考えていた台詞)

もう一人の千景(……大社への恨みは今も変わらないが、今が私怨に走るような場面でないことくらい理解している。だからこれくらいの愚痴は良いでしょう? ……かつてと違い穢れを生じさせないこの泡沫の身ゆえ、私の精神はどこまでも健常を保っていて──それが少々以上に憎かった)






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