【モバマス】琥珀色のモラトリアム
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33:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/03(土) 00:40:43.10 ID:vBuyWfgt0
俺は、諦めた。
諦めたんだ。
誰かにお前は頑張ったと言われたかった。だからもうやらなくていいんだと言われたかった。そう自分に言い聞かせたかった。立ち止まってしまいたかった。
そしていつしか立ち止まった。
破れたイフの欠片を未練がましく持ちながら、何をするでもなく口だけは達者で。
何を為すでもなく、ただただ先へ行く仲間たちを眺めていた。
どうせ夢は叶わないのだと、分かったようなことを口遊みながら、ただただ怠惰に過ごしていた。
ここの社長に拾われてなきゃ、俺はそのまま無為に死んでいったんじゃないかと、今でも思うことがある。
理不尽が嫌いだった。
不平等が嫌いだった。
不公平が嫌いだった。
そして何よりも、それに負けた俺自身が誰よりも嫌いだった。
だから俺はきっと、お前が思うような大人なんかじゃ、なかった。


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