5: ◆2oYpLZIXqc[saga]
2018/02/11(日) 19:03:14.09 ID:WHLsH0iX0
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俺は廊下を歩いて目的地に向かう。
彼女を待たせるわけにはいかないからな。
だが目的地に着く前にシュミレーションだ。いやシミュレーションだっけ。
とにかくイメージトレーニングだ。
チョコを貰ったら、取り合えずありがとうってお礼を言おう。
それで付き合うとかそういう話になったら、突然過ぎて考えられないから時間をくださいって言おう。
すぐにでも付き合いたいけど、がっついていると思われたくないし。
頭の中ぐちゃぐちゃですぐに答えを出すのは、不誠実な気もする。
良し、これで完璧だ。
階段の前で、少しだけ立ち止まる。
男「ふ〜」
この上で彼女が待ってる。
男「……」
良し、行こう。
屋上への階段を一段一段、幸せを噛みしめる様に上る。
付き合ったら遊園地とか行きたいな。ふたりで。
いや小さな公園とかでも、きっと楽しいから行きたいな。ふたりで。
大したことないようなことも、ふたりでならとても素敵なことのように感じられた。
俺の人生は今日という日のためにあった気がする。
いやきっとそうに違いない。
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