男「ひと味違うバレンタイン」
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8: ◆2oYpLZIXqc[saga]
2018/02/11(日) 19:09:18.52 ID:WHLsH0iX0
女「……本当は昼休みに直接、渡すつもりだったの」

男「……」

女「……でもどうしても……どうしても渡せなくて、それで男君ならバスケ部で一緒だから」

あれ?

女「……部活終わったあとに、こっそり渡して欲しくて」

なんで?

女「部活が終わるまで待ちたいのだけど、今日は用事があって……」

どうして?

女「他に頼める友達もいないし」

友達……友達……友達……

女「男君?」

不安げな彼女の瞳が覗き込んでくる。

友達……いや、なら俺は!

男「ま、まかせとけ!!」

女「ほんと!?」

男「ああ、それで渡すとき、なんかアピールあるか?」

女「別にないよ」

男「けどさ、俺がこの手紙を読むわけにはいかないだろ?」

女「やめて!」

酷く焦った声を彼女があげる。 

女「それ、のり付けしてるから、イケメン君が読む前に読んだら分かるんだからね!」

男「ああ、うん、悪い。最初から読むつもりないよ」

彼女は俺の返事を聞いてホッとして、自分の言ったことの意味に気付いたみたいだった。

女「ご、ごめんなさい。頼んでいる立場なのに疑うようなこと言って」

男「いや、せめて義理なのか、本命なのかを確認したいと思ったんだ。もう大体わかったけど」

男「好きな人への手紙を、誰かに読まれるのは嫌だよな。うんうん」

女「……」

恥ずかしそうに彼女は俯いた。

男「よしわかった! 本命チョコだって言って渡して、真剣に考えてくれって言っとく!」

女「……お願いします」

男「ああ、イケメンと二人の時にバッチリ渡しとく!」

女「ありがとう。男君と友達で良かった」

男「ああ、俺は頼れる男だからな」

女「ふふ、そうだ! これあげるね」

男「これは?」

女「義理チョコ。といっても手作りチョコの材料の、板チョコのあまりだけど」

男「ありがとう。運動した後は筋肉がカロリーを求めるから助かるよ」

女「あはは、なあにそれ? でもこっちこそありがとう」

男「おう!」


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