32:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/20(火) 01:08:52.15 ID:PoruoH2d0
再びバスに乗ったぼくは、ひたすら道を走り続ける。
ビーバー達の住む「こはん」はなかなか見えず、その焦れったさにぼくは苦しめられた。
時折、後ろで横になっているサーバルちゃんの声が聞こえてくる。
恐怖に怯え、苦しみを滲ませ、か弱く震えたその声が。
「サーバルちゃん……」
「アワワワワワ……」
「ラッキーさん、サーバルちゃんの苦しみを和らげられる方法はないんですか?」
「検索中……検索中……」
藁にもすがる気持ちでラッキーさんに聞いても、検索中という言葉を何度も繰り返すのみで、一向に回答は得られない。
残念だけど、こういう時に限って役に立てないのはラッキーさんも同じらしい。
一刻も早く、助けないと。
でも、もし、助けられなかったら?
答えのない問い、考えたくもない最悪の事態が頭の中に浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返す。ハンドルを持つ手も自然と震えていた。
そうこうしているうちに、バスは森を抜けた。
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