少年「俺のクラスは亜人だらけ」
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22:亜人好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2018/03/09(金) 18:32:47.14 ID:GJ/1N4KX0
少年「っ!」ブルル

バジロウ「どうした?」

少年「ちょっとトイレに行きたくなってな」

バジロウ「トイレはすぐそこだがもうすぐ教師が来るだろうから急げよ」

少年「あぁ」

小走りで教室から出ていく。言われた通りトイレはすぐそこにあって急な尿意は解消された。

手を洗ってハンカチでふいているとどこからか困ったような声が聞こえた。

「だ、誰か助けてほしいです。助けて欲しいのであります」

消え入るような声な助けを求める声に気付いた者は俺しかいないらしい。声を辿るとそこには前髪ぱっつんのおかっぱ少女が廊下に座り込んでいた。

少年「どうかしたか?」

「!」

声をかけるとぐるんとこっちの方を勢いよく向く。

その両目から涙が今すぐ零れそうで事情を知らない第三者には俺がこの少女を泣かせているように見えるだろう。

そうなっては敵わない。といっても声をかけた今逃げ去るわけにもいかないから早いとここのトラブルを解決してしまおう。

少年「なにか困りごとか?」

「助けてくれるのですか? 私を助けてくれるのですか?」

少年「あぁ、迷惑じゃなければだが」

「迷惑ではありませんです! 誰も助けてくれなくて困ってたのであります!」

バッと両手を広げる彼女の腕にあるのは薄い飛膜。飛ぶ系の亜人か。

少年「何に困っているんだ?」

時間に余裕があるわけじゃない。はやいところ終わらせなければ。

「眼鏡が壊れてしまいまして……」

少年「見えないのか」

「人とかは超音波で見えるのですが、文字だけはどうしようもなく。クラスがわからないのでありますぅ」

少年「クラスか………(超音波?)」

教室は規則的に並んでいるのだからなんとか案内できるだろう。

少年「どこのクラスなんだ?」

「2組ですぅ」

少年「なら同じクラスだな。ちょうどいい」

「! 本当ですか! 助かるです!」

飛びついてぎゅっと抱き着いてくる少女。服の上からじゃわからなかったが意外とメリハリついた………危ない危ないノヘジの思考に汚染されている。

少年「あー。早く行くぞ。先生が来るらしいからな」

「はいっ。あ、名乗り忘れていたです。私はリューンです。コウモリのリューンであります!」

少年「俺は少年だ。見ての通り人間だ」


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