少年「俺のクラスは亜人だらけ」
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6:亜人好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2018/03/09(金) 12:33:36.85 ID:uvoRIYNt0
この日に限ってろう石は見つからなかった。

いつもならすぐに見つかるだろうに、不思議と影も見えない。

路地をさまよい続けた俺はいつの間にか特別保護地区を抜け出していた。

人権をほとんどはく奪された第二種人間である俺がここでどんな目にあっても文句は言えない。

急いで戻らなければ。

踵を返して腹立たしいことにこの場所よりは安全な特別保護地区へと戻ろうとしていた時だった。

重い車輪が転がる音と馬のいななきが聞こえた。

音をした方を向くと猛烈な勢いで走ってくる馬車。その行く先に俺がいた。

避けるべきなのだろう。避けるべきだ。避けなければ。

脳が警鐘を鳴らすが栄養不足で痩せ細った体が上手く動かない。

立ちすくんだ俺は目の前に迫る馬の毛並を観察した。

こんな死に方はしたくなかったが仕方ない。

できることなら途中の数式を解き終わりたかった―――。


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