14:よっしー ◆NoYO/wPiwdiE[sagesaga]
2018/03/11(日) 09:35:53.45 ID:p5F/Oh270
「で?注文は?」
「貴様、客に対して言葉遣いがなってないぞ!」
「お客だからって態度がでかい人って…。あんたにはこれで十分よ」
「フェイリスよ!店員の教育がなってないぞ!」
「当店のメイドに対してのクレームは受け付けないのニャ〜」
「ぐぐっ…貴様ら、謀ったな!?」
「オカリン、フェイリスたんを悪く言うと僕の拳が光って唸るお」
「くっ…機関め…。まぁいい…」
岡部とダルがそれぞれ注文すると、紅莉栖はそそくさと店の奥へと戻っていった。
そうこうしているうちに気づけば店内は満員御礼となっている。
より一層の慌ただしさの中で、一際人気が高いのはやはりNO.1メイドのフェイリスのようだ。
もちろんまゆりも含めてその他のメイドたちも忙しなく各テーブルを回っているが、その中で特に1人だけひっきりなしに声かけられているメイドがいた。
「は、はーい!只今まいります!」
「お待たせしました。クリスティーニャンニャンからの、オムライスです」
「お、おいしくな、るじゅ、呪文だニャ…ン…」
「かっ可愛いなんて、そんな…」
そう、新人メイドクリスティーニャンニャン、もとい紅莉栖である。
素人っぽく、まだ慣れてない恥ずかしさの残る仕草が評判でフェイリスの地位が脅かされるというのも過言ではないらしい。
イベントも佳境に差し掛かり店内もようやく落ち着きだした頃でも紅莉栖の人気は相変わらずだった。
「オカリン、目が怖いお」
「…ふんっ!馬鹿言え。機関に寝返らぬよう助手を監視しているのだから当然だ」
「男の嫉妬は醜いぜ…」
「ぬぅあにが嫉妬だ!この俺が嫉妬など…」
「ちょ、ちょっと!いい加減…」
店内に紅莉栖の少し大きな声。
どうやら客がしつこく紅莉栖の連絡先を聞き出そうとしているようだ。
「おい!貴様、紅莉栖に…」
「ご主人様、ここはそういうお店じゃないのニャ。代金は結構。直ぐにご退店願うニャ」
岡部が勢いよく立ち上がろうとした矢先、普段より幾分も低く、威圧的な、初めて聞くフェイリスの声。
そして周りのメイクイーンを愛してやまないご主人様達の鋭い目線。
ナンパ男はすぐさま店から出ていった。
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