北上｢我々は猫である｣-SS速報VIP

北上｢我々は猫である｣

↓ 1- 覧 板 20

967: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/05/28(火) 04:26:09.41 ID:82eRS9qA0
谷風｢そもそも船には手がない。私だってそうさ。羽だったからね。だからか君とは手に対する考え方に差異があるのかもしれないね｣

北上｢確かに、私は元々素っ裸が普通だったからね。何かを身に付ける事が違和感なのかも｣

谷風｢元々手がない私達は自分の手が覆われていたり、極端な話手がなくても違和感を覚えないかもしれないわけだ。

うむこうして考えると何やら薄ら寒い話じゃあないか｣

北上｢手かあ。最も私だって正確には前足なわけだけど｣

谷風｢艦娘は沢山の人間とその思いの集合体だとか言うけれど、もしそうならこうして一つの意思で何かを掴み取れるというのは極々自然なようで極まりきった奇跡なのかもしれないね｣

そう言って掌を太陽に翳す。

白い手袋から伸びる腕はまるで猫のように細い。

谷風｢まーっかぁにぃ流～れる～僕のちぃしぃお～ってなっ｣

北上｢…みんなみんな生きている、か｣

谷風｢一度や二度死んでいても、今こうして生きている事に変わりはないってこった｣

北上｢生きてる。そうだね。生きてるから、寒いね｣

季節は冬である。

谷風｢かぁーなっさけないねえ！よし早く中入ろう！｣

北上｢寒いんじゃん｣

<<前のレス[*]｜次のレス[#]>>

983Res/535.96 KB

↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20

VIPサービス増築中！
携帯うpろだ|隙間うpろだ