周子「昨日のあたしが知らない場所を」
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25: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/11(水) 23:25:32.60 ID:NEUYJJ3j0
ぼふぼふと布団の音だけが部屋の中にこだまする。

お母さんは店先に戻ったのだろうか。

家の中は、しんと静まりかえっている。


26: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 07:29:50.39 ID:VXIG2kdO0



ここ最近は、店番の最中もどこか上の空だ。

以下略 AAS



27: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 07:31:02.70 ID:VXIG2kdO0
将来、かあ……。どうしよう?

ゴールデンウィークに、実家に帰ってきていた皆と会ったときのことを思い出す。

皆きらっきらしてたなあ。
以下略 AAS



28: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 07:31:46.12 ID:VXIG2kdO0
やりたいこともないのなら、大学に行ってもしょうがない。

テレビの偉い人たちは口を揃えてそんなことを言う。

でも、大学に行かないと、やりたいことのヒントも見つけられないんじゃないですかね。
以下略 AAS



29: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 07:32:30.89 ID:VXIG2kdO0
ミッコは「いいなあ」と言う。


「お嬢サマやん、周子。就活もしなくていいしさ」

以下略 AAS



30: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 07:33:24.74 ID:VXIG2kdO0
青子は「わからんけど」と難しい顔で首を振った。


「うちも、おとんと大喧嘩して大学行ったからなあ」

以下略 AAS



31: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:19:14.18 ID:VXIG2kdO0



そろそろ夕暮れどき。

以下略 AAS



32: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:20:01.26 ID:VXIG2kdO0
「周子! ぼーっとしない!」


縁台を店に戻そうとしているあたしの背中に、お母さんの叱責がぶつかる。

以下略 AAS



33: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:20:52.01 ID:VXIG2kdO0
言い返そうと思って振り返る途中で、池の水面に映ったあたしと目があった。

色々考えてるんやから、と言ってやろうとした。

なにを? と水面のあたしが問いかけてくる。
以下略 AAS



34: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:21:56.35 ID:VXIG2kdO0
なにを?

高校を出て、およそ半年。

家で過ごしながら、あたしは何を考えていたの?
以下略 AAS



35: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:22:42.07 ID:VXIG2kdO0
悔しい!

脇目も振らずに、無言でその場を駆けだした。

悔しい、悔しい!
以下略 AAS



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