5: ◆yz988L0kIg[saga]
2018/04/13(金) 23:44:27.00 ID:ghnwKpZC0
「大丈夫……あなた………、優しい人…だから……」
見透かしような目で少女は男に笑みを向けた。
「でも……顔……ちょっと…曇り………。悩んでる……?」
少女はじっと男の目を見つめる。
電車の騒音がかき消されるほどの無音。
抱擁にも似た静寂が聞こえて、男は少し肩の力が抜けたような気がした。
それから男は自然に口を開く。
「実は職場に好きな人が居て、でもなかなか話かけられないんだよ」
「どうして……?外国の…人……?」
「いや、同じ日本人なんだけどなんていうか高嶺の花っていうか。わかる?」
「うん………。話しかける…最初……ちょっと……大変……」
「そうそう、なにかきっかけがあればいいけれど」
「きっかけ……難しい……。私も……お喋り…したい……でも……出来ないこと……ある……」
「そうなんだ、お互い大変だね」
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