【ミリマス】所恵美「『思わせぶりだぞこん畜生!』」
1- 20
7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/04/15(日) 04:13:32.83 ID:g3FQvVoU0

「ほら、口開けて」

「そ、そゆこと言ったんじゃないってば〜!」

「平気平気。個室だからマナーも気にしなくっていいし」


確かに、その点については彼が言う通り有難いことであった。

お陰で恵美は自らがみっともなく狼狽えている姿を他人に見られることもなく――ではない!

そもそもアイドルとプロデューサーが個室に二人きりという状況が如何なものなのか?

いやいやいや、仕事の立場を抜きにしても付き合ってもいない男女がホテルのレストラン、その個室でディナーを楽しんでるなどと。


しかし、それはそれとして口の中に放り込まれた魚のあっさりさにウットリ。

締まった身が生む確かな歯ごたえ、それでいてほろほろと形を失くしていく、染み出すソースが舌をなぞり、
付け合わせの野菜と混然一体になった旨味はゆるゆる恵美の喉奥へと追いやられていくのであった。


「んんっ……美味しい、けど」

「だろ? なら、もう一口」


鼻先にフォークが出されるたびに無言で口を開ける姿は滑稽だが、
先にも言った通りここには誰の目も存在していないのだ。

結局、恵美は皿の上の料理をそんな調子で食べきると。

「……ご、ご馳走様」なんて口元を拭き拭き呟いた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
23Res/16.12 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice