11: ◆nmcoT1iylg[saga]
2018/04/26(木) 23:50:04.93 ID:f2WBlHUh0
「あのお花畑ですか?」
「そう」
「でも菜の花の開花時期はもう終わってしまっていますよ?」
「いいからいいから」
首を傾げたままのエミリーは先ほどとは変わって足取りがわずかに軽そうだった。見てほしい景色があって、感じてほしいことがある。
「……凛として立つ、力強い女性。か」
「仕掛け人さま?」
「なんでもないよ」
エミリーが憧れている大和撫子はそれらしい。確かにそういうのも一つかもしれないけれど。
歩くこと五分ほど。花畑の入り口にたどり着く。撮影した菜の花畑は真ん中くらい。さらにその奥に、見せたい場所があった。
「エミリー」
目の前の景色が彼女の瞳に映る。
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