23: ◆nmcoT1iylg[saga]
2018/04/27(金) 00:00:20.83 ID:VteCTvt80
エミリーは振り返って笑った。その目からは一筋の涙がこぼれていた。迷いは晴れただろうか。
「私、今なら歌えそうな気がします」
「なら良かった」
エミリーは新曲のイントロを小さく口ずさむ。透き通るようなその声が藤の花に反射して広がる。目を瞑ってそれをただ聞いていた。
そう、それでいい。
エミリーの思うまま。感じたまま。そのまま想いを音に乗せて歌えばいい。
どれもが間違いであると同時にどれもが正解。
そういう未完成な世界だからこそ、この世界は愛しい。
それを知ってほしかった。
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