25: ◆nmcoT1iylg[saga]
2018/04/27(金) 00:02:24.50 ID:VteCTvt80
「新曲の評判も良かったぞ。貴音から良かったと言っておいてくださいだってさ」
「貴音さまが……? し、仕掛け人さま! 本当ですか!」
「はは、嘘はつかないよ」
「そうですか、貴音さまが……。すごく嬉しいです」
えへへっと頬を緩めたエミリーはなんだかいつもより幼く見えた。
「……ですが。ここまで来られたのは仕掛け人さまがあの日、あの景色を見せてくださったおかげです。本当にありがとうございます」
あの日も散々お礼を言われたが再度お礼をされる。
「でも結局自分でたどり着いたのはエミリーだからさ。ちゃんと自信持ってほしいな」
「……はい!」
仕掛け人さま。
エミリーはスーツの裾を少しだけ引っ張った。ぐいと背中がのけぞる。
「あの、仕掛け人さま。開演までお時間ありますか?」
「ん? 元々袖から見るつもりだったから時間はあるけど」
「少し、私の話を聞いてくださいませんか」
「いいけど……。トークとかで使う話か?」
「いいえ。仕掛け人さまだけに、仕掛け人さまだからお話しすることです」
そう言ってエミリーが話してくれたのは、三つのソロ曲についてだった。
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