122:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:34:18.53 ID:A6rjc17z0
  ――――。 
  
  
  部屋着にも着替えず、電気も付けず、ボーッとベッドにもたれながら、気がつくと陽が落ちていました。 
  
  視線の先には、この間買ったアロマディフューザーが暗闇の中、テレビ台の上で黙々と細い煙を吐き出し続けています。 
  
  
  
  ふと、ほたるちゃんと一緒にアロマグッズを買った日を思い出しました。 
  
  
    ――私なんて、上手く行かない時ばかりですから。 
  
  そう言って控えめに笑う、彼女の顔が浮かびました。 
  
  
  
  あのアロマは、いくらか彼女の慰めになったでしょうか? 
  
  私は――。 
  
  
  少なくとも、目の前のそれは、今の私を少しも慰めてはくれません。 
  
  
  ――――。 
  
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