94:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:15:22.17 ID:A6rjc17z0
 「私なんて、いなきゃ良かった!!」 
  
  ほたるちゃんは、堰を切ってわぁっと泣き出しました。 
  
 「何を言うんだ、ほたるちゃん」 
95:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:21:04.28 ID:A6rjc17z0
 「……美優さん……ごめんなさい…」 
 「どうか謝らないでください」 
  
  私は彼女の手に、そっと手を添え、首を振ります。 
 「おかげで私も、吹っ切る事ができました」 
96:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:22:36.74 ID:A6rjc17z0
  あの時の、困惑気味のプロデューサーさんの顔が、脳裏に焼き付いて離れないのは、何故かしら――。 
  
  
  あっ――。 
  
97:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:25:13.77 ID:A6rjc17z0
  右も左も、辺りはすっかりクリスマスムード。 
  鮮やかなイルミネーションに彩られた夜の街を、幸せそうな顔をして歩く人々。 
  
  その中にあって、私は、そう――ヒールが折れて、道端でうずくまっていたのでしたね。 
  
98:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:26:31.06 ID:A6rjc17z0
 「――――?」 
  
  
  
  ――携帯にセットしたアラームが鳴っています。 
99:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:29:03.08 ID:A6rjc17z0
 「はい、では予定通り、10時半頃にそちらに……いえ、私一人ですので。あ、白菊も同席させた方が? 
  ……かしこまりました、ありがとうございます。では、先ほどの書類を持ってお伺い致しますね。よろしくお願いします」 
  
  受話器を置き、私は書類をバッグに収めて席を立ちました。 
  
100:名無しNIPPER[sage]
2018/04/29(日) 19:30:59.90 ID:DajCBWyM0
 智香「ゴーゴーファイトだよ三船さん!☆」 
101:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:31:54.65 ID:A6rjc17z0
  電車に揺られ、駅を出て国道沿いに歩みを進めると――。 
  
  
  ――何度来ても、大きな事務所です。 
  
102:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:34:30.60 ID:A6rjc17z0
  08A会議室――ここかしら。 
  
  引き戸が開いていたので、そっと中を覗くと――。 
  
  
103:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:37:53.91 ID:A6rjc17z0
  私達の事務所と、この人の事務所の、ライブ対決。 
  
  その勝った方にのみ、346プロへの編入を正式に認める。 
  
  
104:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:41:54.39 ID:A6rjc17z0
 「……弊社が、ですか?」 
  話の意図が分からず、キョトンとした顔をするしかない私に、その男の人は手を振りました。 
  
 「だからさぁー! 分かんない? 
  身の程を弁えた方が、って話ですよ。オタクも子供じゃないんだからそれくらい察してほしいけどなぁ。 
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