白菊ほたる「もう雨あがりに虹が掛かることもないんでしょうか」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 14:54:32.80 ID:47m1SMXJ0
・モバマスss
・藍ほた
・百合
・独自設定、独自解釈
・世界滅亡

以上の要素を含有します


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2:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 14:55:24.84 ID:47m1SMXJ0
「ぜんまい仕掛けのおもちゃは、太陽が照っているから動くんだ」

「ええ? ちがうよお父さん。おもちゃはぜんまいが巻いてあるから動くんだよ」

「じゃあどうやってぜんまいは巻かれたんだい?」
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 14:55:56.12 ID:47m1SMXJ0
 もしも藍子さんなら、こう言うでしょうか。


「もしお日さまがなくなって朝が来なくなっちゃっても、昼間は見えなかったきれいな星空が見えるはずです。だから、きっと寂しくないんだよ」

以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 14:56:49.08 ID:47m1SMXJ0
**


「高森藍子のゆるふわタイム。お相手は、パーソナリティの高森藍子と」

以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 14:57:40.50 ID:47m1SMXJ0
 藍子さんは、何も言わずに私の隣に座ってきました。
 すると、えへへと照れくさそうに笑って、私に抱きついてきました。


「今日は、寒いですからね。もうちょっとこのまま……」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 14:58:13.41 ID:47m1SMXJ0
 私たちは今、東北地方のとある町にいます。
 東京ではもう桜は散ってしまったけど、この町では今が見頃のようです。

 私たちは番組の企画としてこの町の桜をPRすることになっていました。
 ちょうどその収録の日こそ、昼がなくなったあの日だったんです。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 14:58:39.77 ID:47m1SMXJ0
 放送室から出て、保健室(私たちのいつもの居住スペースです)に戻ってきました。


「それにしても、ほたるちゃんにこんな特技があったなんて思いませんでした」

以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 14:59:06.49 ID:47m1SMXJ0
「ラジオ放送のやりかたなんて、どこで習ったんですか?」

「お父さんが、こういうのが好きだったんです。危ないからって私はただ見てただけでしたけど、こう……記憶をたよりに」

「わあ、すごいです!」
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 14:59:34.65 ID:47m1SMXJ0
 お昼(?)のラジオが終わったら軽くお昼ごはんを食べます。
 そのあと、午後は図書室でお勉強です。
 と言ってもただ二人で本を読むだけです。

 それから、歌やダンスの自主レッスンです。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:00:14.89 ID:47m1SMXJ0
 "朝日"という最高の目覚ましを無くしてしまった以上、どうしてもちょっとお寝坊さんになってしまいます。
 目を覚まして窓の外を見ると、東の空にはひときわ目を引くオリオンの三ツ星がありました。


「藍子さん、藍子さん。起きてください……。朝ですよ。朝、なんでしょうか……? ……起きる時間ですよ」
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:00:41.58 ID:47m1SMXJ0
 いつものように、放送前の打ち合わせをします。
 話す内容の確認と機材のチェックが主です。

 スタッフさんもいないので、全部私たち二人だけでやらなきゃいけません。
 ちょっと大変ですけど、慣れてくると楽しいものです。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:01:42.12 ID:47m1SMXJ0
**


 ラジオが終わり、お昼ごはんを食べたあとは、今日は藍子さんと『買い出し』に行きます。

以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:02:08.60 ID:47m1SMXJ0
 『買い出し』と言ってもお店はもうやっていないので、お店から勝手に商品を取っていくことになります。
 緊急事態とはいえ、私も藍子さんもあまりいい気分はしません。

 なので当面のルールとして、お金をちゃんと払って出ていくということに決めました。
 なんの意味もない自己満足ですが、私たちの心を守るためには大事なことだと思います。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:02:34.73 ID:47m1SMXJ0
 この一万円札は、本当に一万円分の価値があるんでしょうか。
 もう社会も成り立っていないんだから、ただの紙切れに過ぎないんじゃないでしょうか。
 ただの紙切れよりも、新鮮な野菜や果物、お肉とかの方がよっぽど価値があるんじゃないでしょうか。
 お金を前にすると、今となってはそんなことを考えてしまいます。
 
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:03:01.18 ID:47m1SMXJ0
 帰り道。
 不安なことは一旦全部忘れて、ふたり寄り添って歩きます。
 ただ気温が低いだけで、冷たい風が吹いているわけではないというのが不幸中の幸いでしょうか。


以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:04:05.18 ID:47m1SMXJ0
 こうしてまた、私たちの一日が終わります。
 窓の外には、相変わらず満天の星空が広がっていました。
 建物の隙間からわずかに見えるあの星座は、はくちょう座でしょうか。

 日の光が無い以上、いつ空を見ても美しい星空が見えます。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:04:31.20 ID:47m1SMXJ0
 次の日。
 ラジオの生放送を終えた私は、藍子さんに連れられて歩いていました。
 どこに向かっているかはやっぱり秘密だそうです。


以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:04:57.81 ID:47m1SMXJ0
「わあ……。すごい……!」


 中に入ってみると、温泉はもくもくと湯気をあげて湧いていました。
 もうずっと寒いままなのに、どうして……?
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:05:24.41 ID:47m1SMXJ0
 二人で背中を流し合ったあと、温泉に入りました。
 源泉かけ流しで、夜景と星空を堪能できる贅沢な露天風呂です。


「これは図書室で読んだ話なんですけど、何億年も前に地球全部が凍りついてしまったことがあるそうです」
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:05:50.59 ID:47m1SMXJ0
 藍子さんは、どこまでも前向きです。
 明日のこともわからないこんな状況でも、ただ未来のことだけ見ています。
 だから、私も未来のことだけ話します。
 藍子さんに置いていかれないように。

以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:06:16.46 ID:47m1SMXJ0
 藍子さんは、星空を見上げていました。
 私もつられて見上げると、やっぱり月が輝いていました。
 日が昇らなくなってからは、この月こそが空で一番明るい星です。
 
 立ち込める湯気に遮られていてもなお、目がくらむほど眩しい光です。
以下略 AAS



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