白菊ほたる「もう雨あがりに虹が掛かることもないんでしょうか」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2018/05/01(火) 15:07:23.90 ID:47m1SMXJ0
「私は……」
「……? どうしました、ほたるちゃん」
「いえ、ええと……」
藍子さんが綺麗というものを、私は綺麗と言えない。
そんなことがとても悲しくていたたまれなくて、ついはぐらかしてしまいました。
かわりに、ずっと気になっていたことを言いました。
「藍子さんは、あの月はどうやって光っていると思いますか?」
「太陽の光を反射して……じゃないんですか?」
「もしあの月が、太陽の光を反射しているんだとしたら、太陽はまだ地球の裏側にあるはずです。でも、太陽が昇らなくなってからも、この地球はちゃんと自転しているんです。それなのに、太陽はどこにもありません」
「自転しているって、わかるものなんですか?」
「はい。この間、確認しました。どの星も、東から昇って西に沈んでいました」
「そうなんですか……。じゃあ、やっぱり太陽はもう無くなっちゃったんですね」
藍子さんは、ちょっとだけ寂しそうに言いました。
文字通り暗い話をしてしまったので、急いでごめんなさいと言うつもりでした。
でも、それよりも早く藍子さんはこう続けました。
「だったら、あの月を照らしている星はひとつしかありませんね」
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