23:名無しNIPPER[saga]
2018/05/13(日) 22:52:52.41 ID:wI09scti0
だったら……。
私は決意した。
そうだ、倉庫に入れてしまおう。
それが一番確実だ。
私は窓から離れると素早くカギを開けた。
扉を開け、そっと顔を出す。
あの子はまだ窓の前に立っていた。
「……おいで」
手招きすると、あの子はトテトテと走って寄ってきた。
体当たりする勢いでぶつかってくる。
私はそんな彼女をそっと抱き上げると、倉庫の中に連れ込んだ。
「……ほら、もう大丈夫」
私は彼女を床に下すと、そう話しかける。
彼女は無表情なまま、こちらを見上げている。
反応が薄い。
私はもう一度声を掛けた。
「……ね、大丈夫?」
今度は反応があった。
私に向かって、手を差し伸べてきたのだ。
タオルを掴もうとしてくる。
「……落ち着いて、ここは安全だから」
私の言葉に、彼女は答えた。
「ああー、うううー……」
……残念だ。
私は彼女の肩を掴む。
動けないように固定する。
彼女はもぞもぞと抵抗するが……可哀そうなくらい力が弱い。
「……そう都合が良い話も、ないか」
ため息が自然と出てくる。
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