文香「ビタミンC」
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13:名無しNIPPER
2018/05/12(土) 22:05:34.58 ID:RrOmRxVI0


「その……こうして奏さんとお話している時間が……とても愛おしいものだと、感慨にふけっておりました」


 些細な変化でした。

 もしかすると気のせいかもしれません。

 それでもやはり、初めて見る瞳でした。


「……あまり軽率にそういうこと言わないほうがいいんじゃないかしら」

「え……?」

「っ……」


 奏さんはやや俯いて、その後すぐに立ち上がりました。


「ごめんなさい、少し席を外すわ」



 アスファルトを引きずったかのような風

 焦げ付く日差し

 秒針の足音

 そして

 ドアが閉まる






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