あの日見たアイドルの名は…
1- 20
10:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:04:56.39 ID:xVphMpFA0
安アパートの一室。

カンカンと音を立てて階段を登り、自分の部屋へとたどり着く。

スーツを脱ぎ、テレビの前にドカッと腰を下ろし電源を入れる。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:05:52.98 ID:xVphMpFA0
このコメンテーターみたいに何かに夢中になれるということはもう無いだろう。

そんな体力はもう残っていない。

仕事をしながら好きな事をやるって大変だな…
以下略 AAS



12:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:06:28.01 ID:xVphMpFA0
野球は終盤になり、キャッツは逆転ホームランを食らってサヨナラ負け。

あのコメンテーターが打たれたピッチャーに向けて泣きながら罵詈雑言を吐いている。

「これ放送して良いのかよ…」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:07:23.82 ID:xVphMpFA0
「今年1位に輝いたのは……」

アナウンサーが読み上げ、画面に映し出されたのは……

あの日居なくなったはずの「ウサミン」だった。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:07:52.04 ID:xVphMpFA0
――あぁ

彼女は諦めてなんていなかった。

諦めることが当たり前になっていた俺達の想像を超えて、彼女の諦めはずっと悪かったらしい。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:08:23.70 ID:xVphMpFA0
あの日から結構な時間が経っている

しかし彼女はあの時よりも若々しく…いや、キラキラと眩しく輝いていた。

ステージ上の彼女の仲間達も、その会場に居るファン達も、皆が涙を流して彼女を祝福していた。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:08:59.03 ID:xVphMpFA0
結果だけを短く伝えるとニュースは終わり、次の番組が始まった。

俺はそれに目もくれず、彼女の活躍を検索していた。

俺が知らなかっただけで、これまでに色々な仕事をしていたらしい。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:09:33.70 ID:xVphMpFA0
別にそこまで彼女に入れ込んでいたわけでもない。

むしろ今の今まで存在を忘れていた。

しかしあの一瞬、目に飛び込んできた彼女の笑顔は俺の心を確かに震わせた。
以下略 AAS



18:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:10:01.40 ID:xVphMpFA0
――あの日出会ったウサミン星人に

――夢を叶えた安部菜々に

――乾杯
以下略 AAS



19:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:10:30.70 ID:xVphMpFA0
チュンチュン…

「ぁ……寝てた……」

時間を見ると結構ヤバい。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER
2018/05/14(月) 21:10:56.97 ID:xVphMpFA0
外は晴れ。

香る薫風が肌に心地良い。

住まう安アパートの玄関から見渡す景色は
以下略 AAS



24Res/10.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice