【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
↓ 1- 覧 板 20
402: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/08/04(土) 18:44:38.66 ID:cEt2RuET0
まほ「え……?」
エリカ「西住さん、あなたは大丈夫ですよ」
逸見はしゃがみ込んで、呆然としている私の手を取る。
それはまるで幼子に語り掛けるかのように。
エリカ「弱い自分を認めて、知った風な口を利いてくる生意気な後輩に胸の内を明かせる。
情けなくても、弱くても。あなたは、こんなにも強いじゃないですか」
まほ「逸、見……」
エリカ「大丈夫です。自分の弱さを認められるあなたなら、きっと」
…私は、彼女に何を言えばいいのだろうか
そんなにも泣きそうな顔で私を慰めてくれているのに、
私は何も言うことができない。
だって私は、逸見の事を何も知らないから
逸見がどんな人間か知らないから。
私はいつのまにか、逸見の内面まで知った気になっていた。
厳しくも、その内側には優しさを持っているのだと。
友情に篤く、強く、美しく。
それが逸見エリカという人間なのだと。
だけど、今の逸見はさっきまでの私よりも弱々しく、今にも崩れそうなほどで、
それなのに私の手を取ってくれている。
それは優しさだけでなく、まるで贖罪のようにも思えた。
978Res/708.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20