【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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560: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/11/03(土) 18:40:54.42 ID:WAWLSor50
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どれだけ佇んでいたのだろう、ようやく気持ちを持ち直せた私が外に出ると、夕日は沈み切り、月が出ていた。
その光があの人を思い出させてくれて、少しだけ安らぎが戻る。
しかしそんな灯は肌を刺すような寒風にあっさりと攫われてしまい、ただただ体を動かすことにだけ集中しようとする。
そうしないと、どんどん黒い感情が湧き上がってくるから。
久しく忘れていたその感情は、私が黒森峰に来た時より抱えていたもので、
きっといつか、私を飲み込んでいたものだ。
そうなっていたら私はきっとここにはいなかっただろう。
逃げ出すのか、壊すのか。どうするのかはわからないが、少なくとも楽しい学園生活なんて霧散していたのは間違いない。
『忘れてはなりません、あなた達姉妹は黒森峰を、西住流の未来を背負っているのだと』
『……みほ、副隊長はお前だ』
誰かへの期待のために、誰かの努力を、情熱を踏みにじるのが戦車道なら、
それが西住流だというのなら、
私はそんなもの―――――
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