【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
↓ 1- 覧 板 20
929: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/03/02(土) 22:16:19.35 ID:d4D1O6AS0
しほ「……みほ、あなたが辛い思いをしているというのはよくわかります。ですが、だからといって……
エリカさんを逃げに使ってはいけません。辛いのなら、苦しいのなら私たちを頼りなさい。……家族なのだから」
この言葉をもっと早くかけられていれば、こんな事態にはなってなかったのかもしれない。
あまりにも今更で、自分勝手な後悔を顔に出さないよう、しほは唇を噛みしめる。
「今さらっ……」
みほはその言葉に目を大きく見開き両手をテーブルに叩きつける。
けれども、言葉の先は声にならず、みほは歯を食いしばりまた、深く息を吐いた。
「……師範。あなたは私が目指すべき目標であって尊敬する人ですが、家族ではありません」
しほ「……みほ」
「私は逸見エリカです。あなたの愚かな娘、西住みほは死んだんです。だから、だから私が」
まほ「アハハハハハッ!!」
突然、廊下から嘲笑が聞こえてくる。
二人がその声の方を向くと、乱暴に戸が開けられ声の主であるまほがその姿を現した。
「隊長……」
まほはみほを見ず、しほに語り掛ける。
まほ「お母様、そこのはもう駄目です。さっさと追い出しましょう」
しほ「まほ、落ち着きなさい」
まほ「落ち着く?エリカを騙ってる偽物を前に、落ち着けだってっ!?」
宥めようとするしほの言葉は、まほの激情をさらに燃え上がらせる。
まほにとってみほは大切な妹だった。
いつだってみほの事を気遣い、彼女を守ろうとしていた。
なのに、今のまほがみほを見る目は別人のように怒りと侮蔑の色に染められている。
しほ「……あなた達は姉妹です」
その言葉をまほは鼻で笑うと、ようやくみほの方を向く。
978Res/708.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20