3: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 23:25:08.90 ID:ODZrmv780
「うん、まぁ、そのパジャマは、麗花に凄く似合ってるよ」
「ホントですか?」
だけど彼に褒められれば凄く嬉しい!
……でもプロデューサーさんが言いたかったのはそういうことじゃなかったみたい。
なぜだか急にそっぽを向いた彼は、コホンコホンと咳をすると。
「でもな、その恰好で部屋の外を出歩くのは……。
上に羽織れる物とかさ、ホテルが部屋に用意してたんじゃないかって思うけど」
部屋に? ホテルが? ……うーん、どうだったっけ?
額縁の裏にお札が無いかは探したけど(ちなみに見つからなかった、残念!)
その後はすぐにお風呂に入っちゃったし。
「ごめんなさい。あんまり気になりませんでした」
「……まぁ、そうか、そうだよな。麗花だからな、うん」
そう言ってプロデューサーさんは頭を掻いた。
でも私だと……何なのかな?
彼は時々そんな反応をする。「麗花だったら仕方ないか」なんて口の端を上げて笑う。
目だってへの字にして笑う。
怒ってるワケでも、困ってるワケでも、勿論泣いてるワケでもないそれは、
だったら楽しんでるしか残らないから、私はきっと、この人は面白がってるんだと考えるようにしていたの。
だって私が何かお喋りすると、まるで私のお爺ちゃんみたいに彼は笑顔になってくれるから。
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