キョン「Detroit: Become Human?」長門「……一緒にプレイして欲しい」
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1:名無しNIPPER
2018/06/23(土) 20:56:10.08 ID:J6h1DmE80
いつものように、一見無意味なように思えて、よくよく考えてもやっぱり意味のない無益な部活動を終え、足早に部室から立ち去る間際。

長門「……待って」

キョン「ん?」

袖口を掴んで引き留めてきたのは長門有希。
既にハルヒや他の部活は退室しており、部室には俺と長門の2人しか残されていない。
タイミングを見計らっていたのは明白であり、何か人に聞かれると不味いような内密な話であると推察した俺は、声を潜めて要件を伺った。

キョン「どうかしたのか?」

長門「……夜8時、マンションにて待つ」

要件はそれだけだったらしく、長門は俺の脇をすり抜けて部室を出て行った。勝手な奴め。
とはいえ、長門の説明不足はいつものことであり、いい加減慣れていたので、憤りはしない。

あいつにはこれまで散々助けられてきた。
ならば、急な呼び出しくらい応じてみせよう。
それだけの恩を俺はたっぷり着せられていた。

やれやれ、とは口に出さない。
それでも、せめてもの意思表示として首を振りつつ、今度こそ部室を後にしたのだった。

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2:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 20:59:57.11 ID:J6h1DmE80
長門「……入って」

時間通りに長門の自宅マンションを訪れると、音もなく部屋のドアが開き、招かれた。
無論、エントランスで来訪は告げたのだが、それにしたって用意が良すぎる気がする。
もしかしたら長門は帰宅してからずっと玄関の前で俺が来るのを待っていたかも知れないと思うと、なんだか少々申し訳ない気分になる。
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:02:25.32 ID:J6h1DmE80
キョン「それで、どうしたんだ?」

湯飲みの中身が空になる頃合い。
単刀直入に今回の呼び出しの目的を訪ねた。
よもや、茶を飲ます為にわざわざ呼び出したわけではないだろう。何か理由がある筈だ。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:04:17.32 ID:J6h1DmE80
キョン「どんなゲームなんだ?」

長門「……人と、アンドロイドのゲーム」

人とアンドロイド、ね……なるほどな。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:07:39.73 ID:J6h1DmE80
キョン「それは構わないが、このゲームを動かす為のゲーム機本体は持っているのか?」

長門「……用意した」

承諾しながらも疑問を口にする。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:10:31.85 ID:J6h1DmE80
ひとりで納得した俺だったのだが、長門がさらりと口にした次の一言に耳を疑った。

長門「……一緒に買いに行った」

キョン「は?」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:13:02.78 ID:J6h1DmE80
キョン「さ、さあて! じゃあ始めるか!」

長門「……電源を入れる」

気を取り直して、ゲーム開始。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:16:46.58 ID:J6h1DmE80
キョン「なるほど、選択肢が肝なんだな」

長門「……そう」

ゲームを進めていくと、選択肢にぶつかった。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:19:42.47 ID:J6h1DmE80
キョン「ところで、長門」

長門「……何?」

キョン「どうして膝の間に座っているんだ?」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:26:02.71 ID:J6h1DmE80
undefined


11:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:29:34.68 ID:J6h1DmE80
キョン「そういえば、長門」

長門「……何?」

キョン「お前はもう夕飯を食べたのか?」
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:31:14.63 ID:J6h1DmE80
長門「……頂きます」

キョン「レトルトカレーか」

長門「……気にせず続けて」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:34:47.74 ID:J6h1DmE80
キョン「よし、今日のところはこんなもんか」

カレーをパクつく長門を膝の間に挟んで、それから更に1時間程度プレイして、切り上げた。
ゲームはチャプターごとに区切られていて、俺の感覚ではそろそろ序盤も終わる頃合い。
この辺りで暇を告げるのが最適とみたのだが。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:37:27.88 ID:J6h1DmE80
キョン「これはいくらなんでもやり過ぎだ!」

長門「……どうしても帰りたい?」

抗議すると、悲しげに問いかける長門。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:39:25.96 ID:J6h1DmE80
では、その方面から自問自答してみよう。

倫理的には、あまり好ましくない。
一般的な男子高校生からすると、恋人関係でもない女生徒の自宅に泊まるのは抵抗があった。
案外、よそではまかり通るのかも知れないが、個人的にはNGである。不純異性交友だ。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:42:15.12 ID:J6h1DmE80
キョン「何かあってからじゃ遅いんだぞ」

長門「……何かとは、何?」

一応、警告のつもりだったの、だが。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:45:50.15 ID:J6h1DmE80
キョン「だいぶ進んだな」

長門「……あなたのおかげ」

キョン「いや、長門のアドバイスの賜物さ」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:48:13.06 ID:J6h1DmE80
長門「……少し、休憩する?」

キョン「ああ、そうさせて貰う」

平和的な活動を終えて、ひと息つくことに。
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:51:38.38 ID:J6h1DmE80
誰だって、おかしくなるだろう。
男子高校生はもとより、一部の女子高生や大学生。分別のつく筈の大人だって、狂う筈だ。

正面から密着する長門の身体はとても柔らかく、抱き返すにしても力加減を間違えば壊れてしまいそうで、危うさを感じさせる感触だ。
それに互いの股間の位置が非常に不味い。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:55:06.00 ID:J6h1DmE80
長門を抱きながらゲームを進めて、ふと思う。

もしも近い将来、精巧なアンドロイドが開発されてこのゲームと同じように自由と権利を主張するようになり、そしてその運動を長門が主導していた場合、自分はどうするべきか。

長門がリーダーという設定は、ゲーム内で町の一角をアンドロイドが占領した際に対有機生命体コンタクト用、ヒューマノイド・インターフェースが口にした一言が発想の根拠である。
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:56:13.88 ID:J6h1DmE80
というわけで、これにて本編は終わりです!
この先はおまけなので、限られた愛好家の皆様だけで存分にお楽しみ下さい!


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